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由伸監督日記「一新」

現実の積み重ね

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 「コップに半分、牛乳が入っています。『もう半分しかない』と考えますか。それとも『まだ半分ある』と考えますか」――。

 現役選手だったころ、そんな質問を投げ掛けられて、困ってしまったことがあります。「コップに半分」は目の前の現実で、「もう」と悲観する必要も、「まだ」と楽観する必要もありません。現実は正面から受け止めればいいだけで、何か別の解釈を加えることに意味があるとは思えませんでした。

 2016年シーズンが開幕し、1か月余りが過ぎました。ペナントレースも目の前で起こる現実の積み重ねです。

 ジャイアンツの監督に就任した直後から、「どんな野球を目指すのか」と何度も尋ねられ、そのたびに「分かりません。まずレギュラーを選んで、そのメンバーで最も勝ちに近づける野球をしたいと思います」と答えてきました。理想はともかく、打ち勝つ野球、走る野球、守り勝つ野球などと形を決めて、思ったように事が運ばなかったとき、「こんなはずじゃなかった」と嘆いても仕方ないんです。

 勝負事ですから、不安はあって当たり前。でも、悲壮感はいりません。今年のチームスローガンは「一新 ~GIANTS PRIDE 2016~」です。実は、私が監督就任の際に「覚悟」の二文字を口にしたためか、「スローガンに『覚悟』は使わないのですか」と聞かれました。もちろん、私個人のことで言えば、相当な「覚悟」をして監督を引き受けたつもりです。しかし、どこか悲壮感のある「覚悟」は、新しいチームの船出にふさわしくないんじゃないかとも感じたんです。だから、常に真っ白な気持ちで次の一歩を踏み出せるよう、「一新」を掲げました。

 現在の戦力から、ベストのメンバーを選んで試合に臨み、勝つための最善策を選び、勝っても負けても翌日に続きをするわけではないので、また一からスタートする。現実、一新、現実、そして一新・・・。毎日が、その繰り返しだと考えています。

◇  ◇  ◇
 就任1年目の高橋由伸監督が、ジャイアンツファンの方々、プロ野球ファンの方々に向けて胸の内を綴ります(随時、掲載します)。