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連載

鈴木尚広が行く~台湾での臨時コーチ体験~

第1回 コーチ業スタート

 昨年限りで現役を引退した巨人軍OBの鈴木尚広さんが、3月1日から3週間に渡って台湾の社会人野球チーム「崇越」で、臨時の守備走塁コーチを務めることになりました。「鈴木尚広が行く~台湾での臨時コーチ体験~」と題して、尚広さんのコーチとしての奮闘をコラムで数回にわたってご紹介します。

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元巨人の姜建銘と再会しました


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練習を行っている台北市観山野球場です


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背番号12をいただきました

 ニーハオ! みなさん、こんにちは。鈴木尚広です。
このたび、縁あって、「崇越ファルコンズ」の臨時守備走塁コーチに就任しました。2月28日に日本を離れて台湾に到着、3月1日から台北でトレーニングをしているチームに合流しています。

 初めて臨むコーチ業。何もかもプラスにしかならないと思って、この地にやってきました。チームを見渡すと…いました!姜建銘(ジャン・チェンミン)。2005~2008年までジャイアンツに在籍していた元チームメイトです。合流前から、在籍しているという話は耳にしていたので、会えるのを楽しみにしていました。会っていきなり言われたのが、「あの時のファインプレー、いつも覚えています。すごかった!」と。これ、2006年にジャンが、巨人で初勝利を挙げた8月22日の長野オリンピックスタジアムでの対横浜(現DeNA)戦のことなんです。彼が先発して迎えた2点リードの7回、2死一、三塁の場面。当時は敵チームに所属していた相川(亮二)さんの右中間への当たりを、中堅手の僕がダイビングキャッチしたんです。抜けていれば同点となったでしょう。僕もジャンが初白星の試合になるとわかっていましたから、そういう捕球を試みたことを覚えてますけど…ここでまたそんな話が出てくるなんて、なんだか不思議な縁を感じます。

 31歳のジャンがお兄さん格に見える若いチームです。動けるし、走れる選手もいっぱいいるな、という印象です。でも、まず王宸浩(オウ・シンコウ)監督から言われたのは「走れない。強化したいんです」の言葉でした。ただ、これは当然の結果なのかもしれません。このチームのメニューには走塁練習がゼロ。これではまずいと、とりあえず30分間の走塁練習の時間をもらうことにしました。

 教えるとすぐに対応できるので、ポテンシャルは高いんです。でもこれまで走塁に特化した練習をしていないだけに、とにかく現状では「雑」なので、細かいところの意識から変えていく必要はあります。

 ここで一つ、僕が彼らに伝えたことをご紹介しようと思います。
走塁の大事なポイントとして、「帰塁対策」を伝えました。「盗塁」と聞くと、当然「次の塁へ向かう」という動きが頭に浮かびます。ですが、実は「元の塁へ戻る」動きもものすごく大事なんです。ニ盗を試みて、一塁走者としてリードをする。そこで投手からのけん制を受けた時に、いかにうまく一塁へ戻れるか、がポイントです。けん制でアウトになると、盗塁への怖さが出て、スタートが切れなくなります。ですから、ある程度リードをしても、滑りこんで帰塁する術を得ると、けん制の怖さもなくなり、盗塁の成功も増えていくのです。

 盗塁―帰塁の練習は、要は右にスタートするか、左にスタートするか、というものです。打撃練習でも、右打者でも左で打つ練習をしたりするのと同じで、左右同じ動きができるとバランスが良くなります。その動きをマスターすることで、盗塁の成功率は上がるはずです。

 ちなみに、トレーニングを行っている台北市観山野球場では、3日に練習試合が行われました。そこでこのチームが決めた盗塁は「5」。初回に3つも決めました。盗塁によって、走者一、三塁として得点好機が増えました。まだ1試合ですけど、こうやって結果が出ると、僕もうれしいです。これからどんな風に彼らが変わっていくのか、楽しみですね。

 2日にユニホームをいただきました。なんと背番号は「12」。素敵なお・も・て・な・しに感謝です。黄緑色のユニホーム…今まで20年間、ジャイアンツのユニホームだけしか着ていないので、新鮮というかなんとも言えない思いがよぎりましたが、でも背番号が「12」だとなぜかしっくりきちゃうんですよね。

 通訳の方がいらっしゃるんですが、いつも一緒ではないですからね。ボディーランゲージで頑張ってます。ユニホームを手にした夜には、歓迎会も開いていただきました。オーナー会社の方々やチームの首脳陣との酒席となりました。それにしても、みなさん強い!僕がヘロヘロになっていると「また行きますよ!今回のはまだまだウォーミングアップです」と。異国の地でのコーチ業、「飲みゅにけーしょん」も必要だと思いますが、「特守」まで突入しないように気を付けて、ほどほどにしていこうと思います(笑)。