GIANTSニュース
2007.05.31
ジャイアンツおやG!!・・・小林繁さんが熱弁



巨人軍OB選手が当時のエピソードを披露するトークショー「集え!ジャイアンツおやG!!」。今季6回目は31日、沢村賞に2度輝いた“細腕のエース”小林繁さん(54)をゲストに迎え、東京ドーム22番ゲート前の「ステージG−KING」で行われました。
小林さんは昨年9月に続き、2度目の登場。「細腕のエース・パート2」と題して、前回は語り尽くせなかった少年時代のエピソードや、心理面などを重視する独自の野球観を披露してくれました。
スリムな体型と端整な顔立ちで女性ファンを魅了した小林さん。子どものころから体が細く、入団当時も体重は50キロ台で、同僚から「ガイコツ」とあだ名されたほどでした。
そうした体格のハンデを補うために、小林さんが拠り所にしたのは「考えること」。中学時代、地元(鳥取県)の強豪チームと対戦した際に、ルール違反スレスレのプレーで走者を誘い出し、けん制で刺したこともあるそうです。小林さんは「野球は体力でやるもんじゃない。ココだよ、ココ」と自らの頭を指差し、自慢の“頭脳プレー”を紹介してくれました。
江川卓投手とのトレードで阪神タイガースに移籍し、古巣・巨人と対戦した際のこと。右利きの小林さんが、左打席に立ちました。一塁に早く駆け込むのに有利なことと、マウンド上の大エース・堀内恒夫投手を怒らせるのが狙いでした。「勝つためには全員が勝負に集中しなければならない。何人かの心を(苛立ちなどで)動かせば、勝機はあると思った」と振り返りました。
心理面と並んで、小林さんが重視したのは「データ」でした。小林さんによると、時速140キロのボールが打者の手元に届くまでの時間はわずか0.4秒。打者のスイングは0.2秒。野球にはこうした「コンマ数秒」の要素がたくさんあるといいます。小林さんは「その中で、何に特化するかが大事」だと話しました。小林さんは現役時代、打者がタイミングを取りにくいように「コンマ数秒」でもボールを長く持つために工夫を重ねました。その積み重ねで、ついには王貞治選手が、小林さんとの対戦では一本足打法をやめ、二本足で打席に立つまでになったそうです。
「人をずっと見る。野球をずっと考える。そうすれば答えが見つかる」と小林さん。独自の分析から、古巣・ジャイアンツを「今年は大丈夫。去年と比べて、選手(起用)がハマっているし、アウトの取られ方がとてもいい。一つでも塁を進めようとしている。今年はそこそこ行けると思う」と評しました。
話はさらに、趣味の音楽や映像などにも及び、予定の時間内に収まりきらぬほど。最後は集まったファンから、「3度目の登場」を望む拍手が送られました。
小林さんは鳥取県出身。ドラフト6位で1973年に入団し、76、77年に2年連続18勝をマークして長嶋巨人のV2に貢献しました。江川卓投手とのトレードで79年阪神に移籍。83年に引退するまで通算11年間で139勝95敗17セーブ、防御率3・18の成績を残しました。最多勝1回、最優秀投手2回、沢村賞2回。