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カメラがとらえたG戦士

思わず飛び出したベテランのガッツポーズ

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 ふだんは冷静沈着なベテラン選手ですから、こんな表情も派手なガッツポーズも、ファンの方々はめったに見ないでしょう。6月15日の楽天戦(東京ドーム)は、鈴木尚選手の生還で幕を閉じました。ベテランが底力を見せつけたサヨナラ劇でした。

 三回に2点を先行したものの、六回に追いつかれて同点のまま九回へ。先頭の橋本到選手がヒットで出塁すると、ベンチから代走・鈴木尚選手が飛び出しました。坂本選手が送りバントを決め、アウト一つを挟んで二死二塁。阿部選手は敬遠気味の四球でした。

 ここで、もう一人のベテランが発奮します。村田選手です。「ああいう場面で阿部さんが歩かされるのは、いつも通り」と振り返っていましたが、期するものはあったでしょう。気持ちの入ったスイングで、打球をレフト前に運びました。

 外野手が前に出ているケースで、打球は浅め。しかし、二塁走者の鈴木尚選手は迷わず三塁を蹴ります。長年の経験が、「勝負できる」と決断させたそうです。キャッチャーの動きを見て、その周辺の空気を感じ取って「(返球が)来るぞ」と腹をくくり、回り込むようにスライディング。判定はセーフ。鈴木尚選手はジャンプしながら1回転し、右のこぶしを突き上げました。

 5連敗中で、どうしても負けられない一戦でした。仲間の思いを背負っていたことも、鈴木尚選手の走塁を後押ししたかもしれません。「自然と体が喜んでくれた」と後で少し照れながら教えてくれました。交流戦も終わり、リーグ戦が再開されます。「自然と体が喜んでいる」ような選手の姿を、何度でも見せてほしいものです。(金田昭一)