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COLUMN
連載

鈴木尚広が行く~台湾での臨時コーチ体験~

第4回 チャレンジ続きの日々が終わり

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夜の市場で送別会


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フライドチキンは日本円で70円ぐらい

 こんにちは、鈴木尚広です。

 台東での4試合遠征を2勝2敗で終えて台北に戻ってきました。台北での練習、この一日を終えて僕の臨時コーチ業も終了しました。社会人チーム「崇越ファルコンズ」は現在、春季大会の真っただ中。そんな中でチームを離れるのは…と正直戸惑っていたんですが、そんな僕の気持ちを悟ってか、ここのチームの選手たちは驚きの行動に出ました。

 「コーチ!僕たち必ず、この大会優勝します!だから、その瞬間にはいないコーチは、先に胴上げしとかないと」そう言って、僕を胴上げしてくれたんです。なんてかわいい選手たちなんだ…しかも、日本で独立リーグに所属していたこともあって、日本語をしゃべる投手から「鈴木さんのおかげで、みんなの走塁の意識は変わってます。戻ってきてほしいです。帰らないでほしいです」って。泣かせるなよ。

 夜には、みんなが市場に連れて行ってくれました。送別会ですね。選手の家族や彼女なんかもみんな来てくれて。屋台が並ぶこの市場、なんとも独特のにおいがありました。そのにおいの主たる元は、その名の通り「臭豆腐」だと思われます。これ、表現できないほど、臭い。もうね、大変です。選手たちから「チャレンジ!チャレンジ!」言われると、ついつい食べちゃう僕なんですけど、この豆腐はひと口食べただけで、軽く10分間は口の中も鼻の中も、このにおいだけが残ります。息止めてないと、自分が臭い(笑)。

 飲みゅにけーしょんを大切にしている、って話をしましたけど、飲むっていうより、食べるってことでもホントに、ここにきて色々と経験しました。台東の遠征中は、コーチ陣がまた一席設けてくれました。聞くところによると、原住民の伝統料理のお店。色々と出てきたんですが、なんだかコーチ陣はニヤニヤしてます。「食べたら、その料理が何の料理か教えますよ」と。これまた「チャレンジ!」です。結局、食べたのはイノシシ、カエル、カタツムリ…。こうして僕は台湾で色々と食べました。いっぱい食べてたんですけどね、なぜか体重は減ってます(笑)。というわけで、いつも日本ではあまり口にしないフライドチキンをかぶりついたりしましたよ。これが一番おいしかったかな(笑)。

 

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これがくっさい臭豆腐です


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原住民の伝統料理もすごかったです

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現地テレビの取材も受けました


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走塁だけの野球教室


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通訳としてチームメイトも参加してくれました

 台北では、崇越のコーチをしただけでなく、地元の中学生に野球教室を行ったりしました。テレビ局が取材に来たりして、僕の今回の滞在は結構台湾で話題になったみたいですよ(笑)。

 その野球教室、なんと僕が走塁を教えるだけの野球教室。しかもその時間、1時間半!走塁だけをこれだけ長い時間教える野球教室をしたのは、僕も人生初めてでした。「結構なチャレンジですね~そんなに長い時間、何語ってるんですか?」と思われますよね。実は結構、あっという間にこの時間が終わるんですよ。

 ハッキリ言って、僕の話を聞くだけで走塁がうまくなることなんてありえません。だから、野球教室では走塁に関わる動きを徹底的にやらせました。コーナーリングを含めたベースランニング、そして盗塁のスタートの動き、スライディング…走塁に関係した、ありとあらゆる動きをすべて、彼らに反復してやらせました。ひと言に「打撃練習」って言っても、ただ打撃投手の球打つだけじゃないですよね?ティー打撃、トス打撃、マシン相手の打撃といろいろあります。走塁だって、同じです。ただダッシュだけやればいいわけじゃありません。より実戦に近い練習が、色々とあるんです。1時間半も反復練習をすると、彼らが変わっていく様が目に見えるようになります。これが、うれしいんですよね。

 まもなく、帰国です。今回のコーチ業の中で僕が得たものについては、最終回となる次回にお伝えしたいと思います。

昨年限りで現役を引退した巨人軍OBの鈴木尚広さんが、3月1日から3週間に渡って台湾の社会人野球チーム「崇越」で、臨時の守備走塁コーチを務めることになりました。「鈴木尚広が行く~台湾での臨時コーチ体験~」と題して、尚広さんのコーチとしての奮闘をコラムで数回にわたってご紹介します。