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2010年12月

その他

2010.12.27

「球団職員の365日」 (6)振興部 高梨慎一部員

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    野球教室に参加した小学生をやさしく指導する高梨部員

 一人でも多くの子供に野球の楽しさに触れて欲しいと、都内12か所で開かれる野球スクール「ジャイアンツアカデミー」の運営や、小中学校、幼稚園を回って野球の楽しさを伝える「プロ&キッズ野球教室」の開催、ジャビットカップなどの少年野球大会の主催など、野球振興のために様々な活動に取り組んでいる振興部に異動したのが今年4月。それまで通訳などとして6年間、所属した国際部とは畑違いな仕事に、初めは「どうしたら野球振興をしたことになるのだろう」と悩みながらも、ひたすら現場を回る日々でした。

 まともにボールを触ったことのない参加者もいる野球教室では「キャッチボールなんかやりたくない」と渋る子供に目線を合わせ「腕を大きく振って、思い切り投げてごらん」と語りかけます。そんな子供ほど、うまくボールを投げたり、捕ったりできるようになると、それまでの様子がうそのように、満面の笑みでボールを追いかけます。そして、その周りには自分たちの時間を割いて、子供たちが野球に触れられる場を作ってくれている、大勢の方々がいることに気づきます。こうした経験を重ねるうちに、子供たちが野球やボール遊びを通じて、仲間と時間を共有する場を、少しでも多く作り出すことが、野球振興の原点ではないかと考えるようになりました。

 ここ数か月は、現在、開催中の「NPB12球団ジュニアトーナメント」に参加するジャイアンツジュニアのマネジャーとして毎週末、練習や試合に帯同しました。東京、神奈川の少年野球チームから抜擢された18人のメンバーは、将来の甲子園出場やプロ入りも夢ではない、すばらしい技術を持っています。とは言え、まだまだ小学生。技術だけでなく、メンバー同士で声を掛け合う大切さ、野球に対する取り組み方などを繰り返し話しますが、彼らの反応を見ていると、きちんと理解してくれただろうかと心配になることもしばしばありました。

 しかし、そんな心配は杞憂に終わりました。試合中ベンチの隅で仲間にアドバイスを送る姿が見られたり、相手の守備体系を見て自発的にバントしてみたり、キャプテン不在の試合では、選手たちが自主的にキャプテン代理を指名するなど、子供たちはどんどん成長していくのだなと感じています。この大会で優勝すれば、これからの野球人生で大きな自信になるでしょう。でも、それ以上に、次に繋がるものを彼らには残してあげたいと思っています。

 それはほかの活動でも同じです。地域のチームに所属してユニホームが真っ黒になるまで、一生懸命に野球に打ち込む子供たち、野球教室で初めてバットやグラブを手にした子供たち、それぞれに野球を通じて残してあげられるものを作ることが、私にできる野球振興なのではないか、そして野球界を支える土台になるのではないかと気づきました。その思いを胸にこれからも多くの現場へ足を運び、将来、誰もが自由に訪問でき、野球を通じてみなで素晴らしい時間を共有できる、そんな拠点を日本全国にひとつでも多く作ることができればいいなと願っています。

(振興部 高梨慎一)