雨にも負けず試合ざんまい

 ブラー(こんにちは)。フィジーでの活動も残り2日となりました。これまでの5日間は本当に多くの貴重な経験をさせていただきました。このような機会に恵まれ、本当に感謝しています。

子どもたちと練習後に記念撮影

指導はこの日が最後。日本式の挨拶で締めくくり

 当初、フィジーに行くことが決まった時、野球以外にもいろいろやりたいことがありました。フィジーと言えばきれいな海! チャンスがあれば、滞在中に海にも入ってみたいと思っていました。しかし、フィジーの首都・スバには皆さんが思っているようなビーチはありませんでした (涙)。皆さんがよく知っているフィジーのきれいな海というのは、僕が滞在するビチレブ島の周りにある小さな島だったり、国際空港のあるナンディの近くに多くあるもので、スバは観光客はそれほど多くなく、どちらかというと、この国を動かす中枢的な役割を担い、大きなマーケットや港がある地域でした。なので、フィジーに来たのにビーチを見たことすらないのです……。

運動能力ピカイチ将来有望なバチくんと

 しかし、フィジーの魅力はきれいな海だけではないということが分かりました。僕が感じた魅力は、まずは人の温かさです。フィジーという国自体が観光業で成り立っているということもあり、現地人同士はもちろん、観光客に対してもとても気さくで優しい感じがします。フィジー人の特徴としては、人と会うと必ず握手をします。目と目が合うと、必ずとっておきのスマイルを返してくれます。それにフィジー人は損得感情というものがあまりないようで、自分にとって不利益の事でも、嫌な顔をせずに相手にとって良いことを快く提案してくれます。日常で損得勘定を出さないのは、なかなか難しいことではないかと思いました。

 この日の天気は小雨が降ったり止んだりを繰り返していましたが、練習は予定通りできました。本格的な練習は最後ということで、簡単にウォーミングアップをすませて紅白戦を行いました。うれしいことに30人もの子どもたちが集まってくれたので、3チームに分け、攻撃、守備、ノックに分かれて時間の許す限り、試合を続けました。子どもたちは試合が大好きなようで、最後までとても盛り上がりました。雨が強くなって中断もしても、少し弱まってくると「もう雨止んだから試合やろうよ!」と声があがり、子どもたちに押されて試合を再開することに。この1週間で見違えるよう上達した子どもたちをとてもたくましく感じました。しかし大事なのは僕が帰った後です。今後、どのように練習していくか、現地のスタッフとしっかり意見交換をしました。

スポーツ省次官にユニホームをプレゼント

 午後にはフィジーの野球協会が所属するスポーツ省を表敬訪問しました。そこは日本で言うスポーツ庁のような国の機関で、スポーツ省No.2の、次官とお話しさせていただきました。フィジーに来てから大使館に行ったり、スポーツ省に行ったりと、ふだんはあまりない「緊張の場」を経験させてもらいました。

ディナーはメキシコ料理を堪能

 ランチは現地の隊員オススメのハンバーガーカフェで、食べ応えのある大きなハンバーガーをいただきました。ディナーは今回お世話になったJICAの方とメキシコ料理店で食事会です。  フィジー生活で心配していた食事面。フィジーに行くまでは「毎日食事はカレーかなぁ」と思っていましたが、ここ首都のスバでは本当に食べる物に困ることはありませんでした。  最終日はフィジーに在住する日本人が集まり、全ジャパン対全フィジーの国際試合が行われます。僕は全ジャパンチームとして参加する予定です。

暑いフィジーもクリスマスモード

 この1週間、一緒に練習してきた子どもたちと対戦するのは少し複雑な気持ちですが、やはりグラウンドで手加減するわけにはいきません。全力プレーで頑張ります。何よりも子どもたちが憧れるようなプレーを見せたいです。  最後となってしまうのが寂しくてなりません……。実は涙もろいところがあるので、「泣かないように、笑ってみんなとお別れができるように」ということも頑張りたいです。  昼も夜もたくさん食べて、ママウ(お腹いっぱい)~。今回も最後まで読んでいただきヴィナカー(ありがとうございます)!