スコールもへっちゃら「野球やりたい」

 指導3日目のこの日は午前と午後の2部制で、午前は楽しみの1つだった小学生を対象にした野球教室でした。

小学生に捕球姿勢の指導

 グラウンドで待っていると大型のバスが2台到着し、バスからはぞろぞろと子どもたちが!  アカデミーコーチになる前の自分だったら、野球技術に関する知識はあっても初心者に対する指導方法は持ち合わせていませんでした。しかし、この約1年で経験してきた自分に不安はなく、むしろ野球をほぼ知らない海外の子どもたちに野球の基礎を教えられることにワクワクした自分がいました。  まずはゴロキャッチをして捕球姿勢を知ってもらい、次に腰を回転して上から正しく投げてもらうために「くるっとスロー」で投げる練習。最後にバッティングで、バットを耳の位置に持っていき、腰を使ってバットを横に振る練習をして、練習したことをミニゲームで実践しました。

ゲームで仲間を応援する子どもたち

 知らないおじさん(ぼくのこと)に教えられたよく分からない日本語なのに、ゴロキャッチでボールを捕るときに手をワニの口のようにして「ぱく!」と声を出し、「くるっとスロー」の掛け声「とんとんくる!」を大きな声で取り組んでくれる子どもたちがめちゃくちゃかわいかったです♥  マレーシアの子どもたちもやはりシャイでしたが、体操で輪になって広がってもらうと自然に手をつないだり、バッティングで空振りしてしまう子をみんなで応援したりと、ほほえましい場面が何度も見られ、こちらもほっこりしました。

仲が良く笑顔がカワイイ子どもたち

 終了後はみんな「楽しかった!」と笑顔を見せてくれて、野球の楽しさを伝えることができたようです。  午後の部では中学生の初心者約60人が参加。投げの練習では遠投をしてもらったり、バッティングではテークバックを教えたりしました。すると突然のスコールが! ところが子どもたちはお構いなしで、「野球やりたい!」と雨の中バッティングを続けていました。  ちなみにマレーシアでは雨が降っても傘を使う人はあまりいないそうで、特にマレーシア男性は傘をさすのはカッコ悪いと言われているそうです……が、かと言って雨の中を気にせず歩くわけでもないらしいです(笑)。

JICA日本人スタッフさんとの懇親会

 この日の夜はマレーシアのJICA日本人スタッフの方々と懇親会でした。マレーシア野球の今後についてといった真面目な話から、マレーシアの人に「お前もやるんだよな?」と言われて渋々やった断食の体験談といったマレーシア文化の話など色々な話をして盛り上がりました。

懇親会で出てきたナマズの姿煮

 そんな懇親会で日本では出合えないであろう料理が出てきました……なんと、ナマズの姿煮! 見た目はものすごくグロテスク……でも、口にスプーンを入れられて出てきた姿は若干かわいさを感じる……。「これも経験!」と意を決して食べてみると、川魚に似た感じで、味付けが好みだったのでおいしくいただけました。  あすはJICAマレーシア事務所、マレーシア日本国大使館へ表敬訪問してきます。また次回もお楽しみに!

ステキなクアラルンプールの夜景も堪能